そんなもんさ

感じたこと思ったことの記録のようなもの。

二次ヲタが三次元に足を突っ込んで感じたこと。

今までずっと小説や漫画、アニメといったがっつり二次元の世界で楽しんでいた私にとって、ジャニーズもといアイドルという世界は未知数のものであった。

今回は、二次元界隈で生きてきた人間が、ジャニーズの世界を知って感じたことをつらつらと綴ってみようと思う。

アイドルは未知数と言っても、テレビ好きな父の影響か、私もテレビが好きでドラマを中心にバラエティー番組や音楽番組、ニュース、ドキュメンタリーなどなどテレビ放映されるものは観ているのでジャニーズグループや女性アイドルを全く知らないという訳ではなかった。ただ、ドルヲタ間で言われるいわゆる一般人、たぶん、そんな感じ。グループによってはもしかすると、一般人以上茶の間未満っていう感覚が近いかもしれない。茶の間といわれる範囲がまだ自分の中で曖昧なので確信を持ってそうとは言えないのだけれど。

 

さて、ずっと二次元で好き勝手好きな作品やキャラクターなどについて考察をしたりして楽しんでいた私は、アイドル好きな友人を見ながら絶対にアイドルにはハマるまいと思っていた。嫌いだとか気持ち悪いとかそういった負の感情ではなく、ただ単にコンサートやそれに伴うグッズ、雑誌、リリースされるCDやDVD、それに初回限定盤まで含めて考えるととんでもなく金が飛ぶなと友人を見ながら確信していたからである。

だからといって二次元界隈だとお金は使わないのかと言われればそういうわけでもなく。そこらへんは人にもよるだろうが、原作の小説やゲーム、漫画。アニメ化された際のグッズやキャラクターイメージソングCD、DVD、雑誌、時にはコンサート、アイドルと被っているところもある。私は好きなものにはどんどんお金をつぎ込むタイプというか、欲しいものが予算内であるなら思い切って買うので、だからこそ余計に、アイドルにハマるとこれ以上お金が飛ぶ、恐ろしいと思っていたのかもしれない。オタクというのは変な性があるのか、はたまた私がそういった人間なのか、一度ハマるとそれ以前の記憶が曖昧になってしまうところがある気がする。ここら辺がちょっと曖昧なのはそういうことだと思ってほしい。

それから、ゴシップが出た時の友人の落ち込みっぷりなどを見ていたせいもあるかもしれないし、いつ終わるかが分からず心構えが出来ないまま解散や脱退、卒業を受け入れなければならないところにも原因があるかもしれない。少なくともアニメは期間が決められているし、漫画などもクライマックスだなあと読んでいて分かることが多いから、この展開が終われば、あの伏線の回収が終われば(作品によっては伏線回収をせずに終わることもあるが)、連載誌での順位がよろしくないから、といったように心構えを無意識にでも出来るので、アイドルほど突き落とされるといった感覚は少ないと思うからだ。

ほかにも理由はあるとは思うが、今思いつく限りではこんなものだと思う。

あとはやはり、同じこの世界を生きている人間に、一種の二次元的な幻想というか夢を抱いてしまうことへの恥ずかしさなり罪悪感なりの抵抗もあったのかもしれない。いやしかし、かっこいいものはかっこいいし、かわいいものはかわいいのである。そこらへんはここまで深入りする前も音楽番組などでのパフォーマンスを見ながら思ったものではあるが。

 

そういったことを思っていたにも関わらず、気がつけば私はジャニーズの世界に片足を突っこんでいた。そして好きなものをもっと知りたい、といった欲求のまま勢いでTwitterの新しいアカウントを作り、気になった人をフォローしながらインターネットの海で過去のコンサートレポやジャニヲタブログなどを読み漁っていた。

しばらくTwitterでのTLを眺めながら、時にフォロワーさんと交流を重ねながら感じたことは、思っていたよりも二次元界隈と変わらない部分が多いなということ。もちろん、追いかける対象が二次元という人間がゼロから作り上げた、決して触れ合うというか同じ三次元という世界に現れることのないものから、三次元の同じ人間に変わるので追いかけ方などは違っているなと思うが、そういうことではなく、楽しみ方のテンションだとか、いわゆる学級会みたいなことが起こるところ、過激派だったり、面倒くさい人が居たりするところ。

たとえ違うジャンルだったとしても、人が集まればそういったことは同じようなものだなと思った。そして、少しほっとした。何も知らないところから色々と知っていくという過程はとても楽しいものでもあるが、やはり無知によって相手を傷つけることはあるし、ふと我に返った時に周りが知らないものだらけだと不安になることもある。少しでも知っている空気感というか、流れというものを知れたのは私の中では心強いものであった。

また、こういった新規ジャニヲタの自分語りによくあるように、私もジャニーズ好きな方々は新規に厳しいイメージを持っていたのでかなり恐る恐るといった感じであった。

しかし、実際交流をしてみると、好きになってくれて嬉しいと、思わずこちらも嬉しくなってしまうような温かい言葉をかけてくださるファンの方が多く、怖い人たちだと勝手に思ってしまっていて申し訳なかった。本当にすみませんでした。とても素敵なお姉さま、お兄さま方ばかりでより一層アイドルというコンテンツを楽しめるようになった。

 

短いジャニヲタ(と名乗っていいのか疑問ではあるが)ライフを送っていて、今までのヲタライフで感じた懐かしさがあるなとどこかで思った。

これは本当に、私の個人的感想であるので、そういうもんだと思ってさらっと流してほしいのだが、V6の界隈はどこかテニプリ界隈に似ているところがある気がする。ジャニーズではV6しか知らず、対象が絞られているのが申し訳ないが、グループ別に見るジャニヲタの特徴などのまとめを見ていても、そしてその世界の片隅に身を置かせてもらって、どこか引っかかるものがあるなと思っていたが、私の中のテニプリ界隈のイメージに限りなく近い気がしたのだ。

どこが、と聞かれたらただなんとなくとしか言えないくらい感覚的なものなのだけれど。

恐ろしい位に統率のとれたように感じるところにあるのかもしれないし、対象に動きがあれば全力で応え、特集などされればすぐに感想を送るなりの行動力にあるのかもしれないし、周囲からマナーについて褒められることがある(と感じた)が、実際内輪ではそうでもないといった声があがるところにそれを感じるかもしれないし。長年走り続けたコンテンツのファンというのは似てくるのだろうかと少しおもしろいなと思っているのだが、きちんと理由を並べられないのが惜しいので、もしまたなにか発見があれば後述しようと思う。

 

今まで好きなものを好き勝手考察して楽しんでいた人間が、アイドルにハマった時にどう楽しむのかというところだが、どうやら楽しみ方というものはそう簡単に変わりそうになく。20年選手アイドルの歴史、元より好きな楽曲の歌詞や曲調、MVからこういう世界観なのかもしれないといって楽しんでいた私にとって、歌詞割りですら楽しみのネタになり得るアイドルという世界は思っていた以上に楽しくて、苦しい場所だった。

苦しいといっても嫌な苦しさではなく、なんといえばいいのだろうか。それすらも甘んじて受け入れられるような、受け入れなきゃならない苦しさ。

 

ここまでつらつらと今感じていることを綴ってみたが、今はとにかく全力で楽しんでみようとおもっている。

ジャニーズ界隈に片足を突っこんではいるが、好きな漫画は今でも追っているし、それについての考察などもしたりして二次元界隈での楽しさももちろん続いている。なのでもしかすると人によってはお前は全然ジャニヲタなんかじゃないと思う人もいるかもしれないが、それはそれでいいのだと思う。人によって物の感じ方、楽しみ方は違うものだ。

しかし確実に、私の好きなものや楽しみは増えたし、それによって見える世界もまた広がった。それはとてもよかったなあと、とても満たされた気分でいる。